日本財団 図書館


 

このサポートグループでは何をしたのでしょうか。スピーゲルはグループについて、いかにがんと闘うかについて励ますための話し合いをし、患者に自分の病気についてのフィーリングを表現するよう勧めました。社会的隔離はメンバー間の強い絆を築くことによって取り払われます。メンバーは自分の医師にもっと主張できるよう互いに励まし合いました。彼らは自分たちの経験を他の患者やその家族を援助するために使うことで、どのように自分の病いから意義を見出すかに焦点を当てました。そして、彼らは喪失に向かい合い、悲しむようにしました。
これらの驚くべき結果からは、答えよりもっとたくさんの質問が出されました。これらのサポートグループだけで2倍も長く生きられるということが可能なのでしょうか。自分たちのサポートグループが彼女たちのQOLを改善したかどうか私にはわかりません。
私たちが精神神経免疫学の領域の中でより理解を得るなら、非常に可能性のある健康的介入の理論的土台を築くことができるでしょう。私たちは、健康と生命を維持する上でその人の幸福をサポートできればどのような効果があるかを理解するようになるでしょう。
この時点で、私たちは末期患者に適応できるQOLのワーキングアイディアをもっています。いま、私たちは“どのように”という質問を探求することができます。

 

末期患者にQOLをいかに提供し、望みを満たせるか

ここにホスピスが入ります。
1970年代に入って、イギリスとアメリカ合衆国では、病院での向上した技術環境で死ぬことが苦難と惨めさ象徴するといわれるようになりました。これまで広く行き渡っていた死の特徴についての仮定は疑問視され、それを変える必要が出てきました。あまりにも多くの人が、知らないベッドで、孤独なまま十分な痛みのコントロールなしで死を迎えてきました。
ホスピスは、死がどうなるかという人々の不安から発展しました。おそらく、自宅で大勢の家族に囲まれて死んだということは、正確ではないかもしれませんが、慰めに満ちた姿ではありました。医師は慰める役割を演じました。しかし、死を避ける上では、ほとんど何もできませんでした。多くの人々は、昔ながらの死がまだ可能かどうか考え始めました。政府の機関はこの運動に関与しませんでしたが、急速に発展しました。なぜなら、その内容があったからです。
変化のプロセスを始めるために、末期患者ケアの基準が国際的活動機関である一つのグループによって提案されました。これらのスタンダードが、世界のホスピスの発展を導いてきました。私たちが、QOLのケアが最善であるという証拠を見出すのはホスピスの中においてであります。この基本的なガイドラインは、ホスピスケアの標準のべースを形成しました。
第一のガイドラインは、患者、家族、そしてスタッフのすべてが正当な要求と関心をもっているということです。
第二は、末期患者自身の好みとライフスタイルは、すべての意思決定で考慮されなければならないということです。ケアについての決断は、患者自身の価値観と要求からなされなければなりません。ホスピスケアの提供者は、患者が末期の病気においてQOLを構成するものが何であるかを理解するように求めることです。末期患者の質を維持することは容易なことではありません。肉体的・精神的・社会的、そして霊的健康は生命の終わりにこそ挑戦されるのです。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION